やる気というのは、有名な脳の研究者・スタンフォード大学のワーデン博士によれば、前頭葉にある脳細胞の指令で出るのだそうです。
この指令が出ると記憶力が増し、マルチタスク機能で活性化し、計画性も出てくるし、種々の条件における決断力が増すなどいろいろな効果を生み出すと博士は言っています。
やる気の出し方があるなら、誰でも知りたいはずですよね。
その方法を教えましょう。
端的に言えば、“運動”です。
といってもスポーツとは違います。
ただ、身体を動かせばいいのです。
有酸素運動などという言い方もありますが、10分くらいの早歩きで十分なのです。
あるいはこのコラムで紹介した散歩でもいい。
これをするとやる気が出て、仮に「嫌だなー」とか、「失敗した!」などと思っても、その対処法が自ずと違ってくると博士は言っています。
この10分程度の早歩き運動をするだけで、前頭葉にスイッチが入り、失敗しても、やる気がなくなっていても、くよくよしない脳波が出てくるのだそうです。
逆に、このスイッチが入らないと、失敗したらくよくよして、やる気も出ず、ダラダラしてしまうという悪い循環が始まってしまうわけです。
これは、躁うつ病の患者や自律神経失調症の患者などの治療にまで効果がある方法だそうです。
彼らに対する治療は必ず散歩から始めます。
つまり身体を動かすことから始めるのです。
そう考えると、家に閉じこもり、ゲームばかりやっていたのでは、すべてにやる気がもてず、悪循環に陥ってしまうというのも理解できるところでしょう。
だから、たかが散歩ですが、されど散歩なのです。
交感神経と組み合わせて考えれば、非常に効率の良いやる気の出し方なわけです。
ところで、前頭葉の細胞が増える食事があるそうです。
それは魚です。
ドコサヘキサエン酸という不飽和脂肪酸オメガ3がその細胞に非常にいいという研究結果が出ています。
ドコサヘキサエン酸は魚、果物、クルミなどに多く含有されているそうです。
これを大量に摂取していた昔の日本人には、うつ病がほとんどなかったそうです。
戦後、日本人が欧米化して肉食が増えるに従って、うつ病が増加していったという学会報告もあるほどです。
とにもかくにも、受験直前の1カ月で逆転合格をするためには、「学習 即 習得」をしていくしかありません。
明日のための勉強ではなく、どんどんと血とし、肉としていく勉強です。
そのためにはやる気と集中力だけが味方です。
その2つを味方につけることができれば、学習効果は最大になるからです。