マインド・生活習慣

受験生活は、私生活、さらには生き方そのものを変えるチャンス

勉強をしているようで、していない。
だから知識が身についていかないし、成績も良くならない。
すべて集中力がないからです。
真剣に、命を削って覚えようとしていないからに他なりません。

だから、偏差値が上がらない。
上がるはずもない。
なぜ、そういう状況から抜け出せないのでしょうか。

その理由は、頭の回転が悪いからでも、勉強の仕方が悪いからでもないでしょう。
私生活であり、生き方が悪い。
少なくとも勉強に向いている生活習慣ではないからです。
要は、生活習慣の問題なのです。

誰にでも怠惰な一面はあるものです。
だから、受験勉強のように、とても日常とはいえない苦しい毎日を頑張って過ごすためには、生活習慣を変えていかないといけないはずです。
本番へ向けて徐々に生活習慣を変える──いわば助走を行うわけです。

本人には、その助走を走りきり、さらにその困難にひるまない勇気と覚悟が必要になります。

ところが残念ながら、予備校に来る学生の多くは、そうした準備ができていない。
それでは、いざ全力で走れと言っても、誰も走れない。
無理をしてその場に縛りつけても、その時間はあまりに苦しく、何とか逃げようと、そればかりを考えてしまう。

本当は、そこを何とかしないといけないのです。
しかし、ほとんどすべての予備校も学校も、そこには踏み込もうとしない。
面倒くさいし、危険だからです。
だから、本当に大事なそうした土台の部分の立てつけは無視して、淡々と決められたカリキュラムを進めていくことになります。

すると、どうなるでしょうか。
落ちこぼれとは違う、置いてきぼりが生まれます。
つまりは6~7割の出来で次々に進んでいくことになります。
だから、結局は受験に失敗してしまいます。

私には、昔も今もビジネスライクな対応はできません。
経営者としては失格なのかもしれませんが、経営者になっても、良い教師でありたいと思ってきました。
だから、勉強はもちろん、それ以前に生活習慣、さらにはその大もとである人生に対する接し方、考え方も変えていく。
そのことにも必死に取り組んできました。

だから、私の経営する予備校では、職員も皆、学生を見守っています。
そうやって、危険信号やSOSを見逃さないようにしているのです。

私もそうですが、講師陣には勉強だけでなく、人生論についても語ってもらっています。

なぜならば、私たちは末端とはいえ、医師を育てる側に属しているからです。
医師は、賢いだけではダメです。
腕が良いだけでもダメです。
人間として優れていないといけない。

使命感や倫理観、自己犠牲の精神も重要だからです。

私たちは、受験に合格し、その先で国家試験に合格するほどに賢い、さらには医師の倫理観に燃えた人格者を育てないといけない。
それが使命なのです。

だから、受験生に、医師になるモチベーションをも提供したいと考えています。

そもそも、強い使命感や職業意識をもって、心から「医師になりたい」と思っている学生は残念ながら少ないようです。

君はどうでしょうか?

親の希望、家業だからという人も多いでしょう。
それでは、困難を乗り越えることができないと思います。
強い使命感、その職業に対する憧れがあって初めて、最後まで頑張れるようにエンパワーされるものだと思うからです。

そのためには、志望校まで出掛けていって、その空気を嗅ぐのもいいでしょう。
伝手をたどって病院を訪ねて、親以外の医師の話を聞く。
院長クラスもいいですが、若きインターンにも話を聞くといいでしょう。
彼らは君たちよりも、つらくて大変な毎日を送っているはずですが、それでも目を輝かせて、医師という仕事の醍醐味や、そこに対する憧れについて語ってくれると思います。
そうした熱に共感できれば、君はきっと頑張れるはずです。

なぜ、こんなにつらい受験勉強をしてまで、頑張るのか。
誰でもない、自分で自分をエンパワーしなければ絶対にやり遂げることなどできないのです。

だから、まずは夜更かしをしない。
それで朝、ちゃんと起きる。
散歩をして、熱いシャワーを浴びて、軽めの朝食を食べる。
遅刻はしない。
約束は守る。

そうした基本的なことをしっかりとやって、リズムをつくり、それを守る。
そこから始めようではないですか。

周囲の理解も重要です。
たった1カ月です。
友達には、自分のことを放っておいてほしいという形でのサポートを頼み、母親には、このコラムで紹介した交換神経と副交感神経の話を徹底して伝えておきましょう。

とにかく勉強の邪魔をしないように、このコラムで紹介した学習スケジュールを貼り出しておくのがいいでしょう。

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