保護者向け

ときに「ストレートで合格しないほうがその子のためになる」と思う理由

あえて暴論を述べましょう。

立場を忘れるのであれば、ストレートで大学に受からないほうがその子のためになる。
人間形成もできずに、甘い職業意識を持ったままで、楽をして医者になってしまえば、正直、ろくな医者にはならない。

むしろ「失敗しろ」と思う場合もあります。
苦労は自ら買ったほうがいい、買わなくてはいけないものなのです。
まあ、「失敗しろ」は言いすぎでも、とにかく「苦労を厭うな」は口癖になっています。

全体の1割という引きこもりなどの問題児(もっとも、その子よりも親のほうに問題がある場合が多いのは説明してきたとおりですが)、また下地がないので、合格は1年では到底、無理という子供たちのことについて中心に語ってきましたが、優秀な子も優秀な子で、問題はあるものです。
これも面接の練習ですぐに明らかになります。

よく言う口癖は、「君はこんなに成績がいいのに、なぜ物事の一面しか見ないのだ?」というものです。
多くは人間性の問題です。

ただ、賢い人間は、こちらの言っていることを理解すれば、反省も早いものです。
「そうか」の一言で、わかり合えることも少なくありません。

優秀な人間はどこに行っても受かります。
医学部に合格して、医師資格を獲得して、医者になるでしょう。
だからこそ、今のうちに是正すべきところは是正してほしいのです。
そして、そうすることによって理解したその〝心意気〟をずっと持ち続けてほしいのです。

そのために、私は頑張っているのです。

確かに、型破りな予備校はそうはありません。
経済原則とも相容れないし、競争社会を勝ち抜くという1点だけで判断すれば、無駄が多いかもしれません。
しかし、若者がよりよい医療業界を築き、よりよい日本社会を創り上げていってほしいと思う気持ちを捨てるわけにはいきません。

ピックアップ記事

  1. 医学部が“文系学部”である理由
  2. まずは知っておくべき 医学部が「狭き門」と言われる理由
  3. 勉強以前に、“私生活を正す”ことが予備校の役割【後編】
  4. 私が生徒の保護者に求めること
  5. 超高齢社会における医学部予備校の使命

関連記事

  1. 保護者向け

    成績の上がらない子に共通するたった一つの特徴

    多くの親は、子供の成績を結果論として見て、一喜一憂しています。勉強の…続きを読む

  2. 保護者向け

    勉強以前に、“私生活を正す”ことが予備校の役割【前編】

    勉強ができない。勉強をしていない。しているつもりでも、知識が身…続きを読む

  3. 保護者向け

    「親の仕事ぶりを見せるのも愛情表現の一つ」である理由

    理想的な親子関係の前提は、父親がちゃんと子供に愛情表現をしていることだ…続きを読む

  4. 保護者向け

    子供の発言を鵜呑みにせず、聞き返すことの重要性

    残念ながら、過保護の家庭の場合、親が明らかに変わったという例は非常に少…続きを読む

  5. 保護者向け

    予備校は子供だけでなく、時には親をも教育する

    親の役割の一つが、子供の立場に立って一緒に考える、また一緒に行動してみ…続きを読む

  6. 保護者向け

    私が生徒の保護者に求めること

    私たちに対する生徒の態度を見れば、これまでどのように育てられてきたかが…続きを読む

ピックアップ記事

無料資料請求
PAGE TOP