コラム

医学部合格をつかむための数学の戦略

TMPS医学館、数学科の新国(にっくに)です。

私は医学部受験生に日々数学を教えていますが、わざわざ授業で数学を教えなければならない理由は、何でしょうか?これは言ってみれば、医学部受験生がどこが盲点になっているか?という視点の問題です。最新事情を知るプロとしての視点からお伝えします。

本来勉強というのは、1人でやるものだ、という昔の考え方がありますが、1人でやると多くの受験生はどうなるのか、というと、現実は、合格までに何年もかかってしまう、あるいは、何年かかっても医学部合格に到達しない、というのがここ数年間の現状になります。

特に数学という科目は、習得するのに、他の科目(英語や理科)の3倍くらい時間と労力がかかる場合(人)が多い、と想定して計画した方がちょうどよいくらいです。その理由は、何か単語を少し憶えればすぐに得点に反映される、という科目ではなく、1年頑張ればなんとかなるだろうと思ったら、想定外で数年かかってしまう、という受験生のケースが多いからです。

ですので、そうならないように、前もって想定した学習計画と戦略を持っておくことがポイントとなります。

さて、では、イメージで習得に3年くらいかかる数学の学習を1年(4月から勉強をやる場合だと10か月の短期間になります)で終わらせるために、何が大事だと思いますか?

10か月で「数学」ができるようになるという幻想を捨てる。

あくまでこれは、私の合格戦略(成功実績多数)となりますが、1つ目は、10か月で「数学」を「出来る」ようになる、という幻想を捨てること、です。私自身も医学部受験生に教えるために数学の勉強をした記憶をたどると、思った以上に時間がかかるんです。英語や理科を勉強する時間も必要ですからね。数学に割く時間というのも、限られた時間しかないのです。その現実を考えた時に、わかりやすく言えば、偏差値50くらいの受験生が、 その10か月で、 東大の問題を解けるようになるか?と考えてみれば、ごく一部の人を除いて、難しいです。東大というのはあくまで例で、10か月で解けるようになる受験生のポテンシャルレベルは、わかっておくことが戦略上大事です。

日本人は読み書き能力など、割と均質な特性がありますので、医学部受験生の多くは、そこまでポテンシャルは大きくは変わらない印象です。その中で言えば、無謀な計画でやろうとすると、それが本番近くで「想定外」になるのです。

東大や国公立レベルでもなければ、私立医学部を中心に、数学の問題レベルは低めになりますので、東大レベルまで出来る必要はないのです。そして、私立医学部のどこかに合格したい人、であれば、国公立レベル、私立上位レベルの数学の内容も、出来なくても合格できます。

これは言い換えれば、数学とは、どこまで出来なければならないのか?で言えば、私立医学部を突破するレベルまでたどり着けば、それ以上の内容はやる必要が必ずしもない、ということになります。私の戦略で言えば、参考書や一般的な予備校のテキストは、かなり無駄が多いので、私立医学部を受ける人に対しては、無駄な部分は、捨てさせます。「これはやならくていいよ。」と教えます。

恐らくそういう情報がない人にとっては、「捨てる」ということに抵抗があるかもしれませんが、それが、医学部受験で失敗する原因の1つです。

どんどん捨てよう。それが医学部合格へのカギ。

10か月で合格をつかむためには、むしろ大胆に捨て「なければならない」のです。むしろ、捨てないとマズイのです。無駄なことを真面目にやると、真面目にやることの代わりに、時間と労力という医学部受験生にとって貴重な財を失うことになる、ということを知らなければなりません。

多くの受験生は、では、何が無駄なのか?何をやるべきで、何を捨てなければならないのか?を知りません。そここそが情報として価値が高いものとなりますので、そのような情報などについては、どうしても参考書には書いてはいないような内容なので、我々が教えなければならない領域、ということになります。

「これは捨てよう。これは絶対に大事だ!」という強弱をしっかり意識して勉強することがとても大事になります。

医学部コーチング・メールマガジン No.1615より転載。

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