勉強法

最後の最後に教科書を読み返すべき理由

これまでしっかり勉強をしてきた学生も、1カ月で医学部一発合格できる、魔法のスケジュールでいいと自信を持ってください。

これまで国立大学や有名私立大学の医学部に入学した学生にいつも言っていたのは、「最後は教科書を全部読み返せ!」です。

それは取りも直さず、そうすることで、多分覚えているであろうと思っている基本・中級問題、知識の記憶精度を6割でも7割でも8割でもなく、9割5分以上にすることができるからです。
そしてもうひとつ、大局的見地から問題を見ることができるようになるからです。
そのことによって、取りこぼしやイージーミスを減らせることが何より大切なのです。

なぜミスを減らすことがそんなに大切なのでしょうか。
1点当たり100~250人の受験生がひしめいているのがこの世界です。
だから、5点上がれば、軽々1000人以上を飛び越し、上に上がれることになるわけです。
だから「信じて実行! すぐ実行!」と叫びたいのです。

繰り返しますが、医学部の合格には9割5分必要です。
だから、難問などやっていないで、今までやってきた、覚えているような、いないような問題を徹底的に覚えるのが利口なやり方であるわけです。

何度でも言います。
最後の最後は、教科書を全部読み返してください。
そうすると、この教科書で何を教えたいかという文部科学省の指導要領もわかってくるのです。
どんなことを主張しているかがわかるわけです。
それまでの受験勉強は、ミクロの世界に入っているから、もう一度マクロに戻るとポイントがわかるという話です。
それが理解できると、相手が何を出題しようとしているかもわかってくるわけです。

今、完全に頭に入っている問題をホワイトゾーン。
まったく入っていない問題をブラックゾーン。
答えを見れば何となく「あっ、そうか」と思える問題をグレーゾーンとします。

確実に点を取れるのは一番手近にあるグレーゾーンなのに、それを放っておいて、その先の難問に手を出す。
だから結局、両方できません。

グレーゾーンをしっかりと自分のものにすれば、ブラックゾーンまで本当に手が届くのに、それをせずにブラックゾーンに手を伸ばすから、両方取れないで終わってしまうのです。

そんなことがないように、頑張らなきゃダメなのです。

1カ月前ともなれば、そうそう息抜きをしている暇はありません。
そうは言ってもストレスもピークになるはずなので、そんな時は散歩をしましょう。

テレビ視聴やゲームをやっていると時間の感覚がずれてしまうので、絶対に禁止です。

母親に何かうまいモノをつくってもらうとか、目的もなく外に出てみて、自分は勉強だけしていればいいという、恵まれた環境にいるということを再認識してください。
働いている人たちを見て、働くということについてしばし思いを馳せたり、公園に行って、ベンチに座り、足を投げ出して思いっきり手や背筋を伸ばすのもよいでしょう。

ただし、息抜きは30分前後と決めることが大切です。
けじめが君の将来を決めていきます。

これらの効果は、この生活習慣を続けるうちに実感してもらえるはずです。

ピックアップ記事

  1. なぜ、問題集はバランスよく複数冊解くべきか
  2. 浪人生にも現役生にも伝えたい“基礎”の重要性
  3. 勉強以前に、“私生活を正す”ことが予備校の役割【後編】
  4. まずは知っておくべき 医学部が「狭き門」と言われる理由
  5. 数学・春山先生の話「いかに効率よく、必要なものだけを教えられるかを考え抜く」

関連記事

  1. 勉強法

    【図解】1カ月で医学部一発合格できる、魔法のスケジュール

    私が組んだ直前1カ月の学習プランを紹介しましょう。最初の11日…続きを読む

  2. 勉強法

    夏から始める医学部受験

    これから、本格的に受験に向かって気合いを入れようと考えている受験生も…続きを読む

  3. 勉強法

    医学部 生物 攻略ポイント

    今回は、医学部受験における生物に関してアドバイスしたいと思います。…続きを読む

  4. 勉強法

    受験問題、解答力アップの秘訣【前編】

    さて、1冊で基本、中級、上級が全部入っている問題集を解く際の心構えを今…続きを読む

  5. 勉強法

    「受かるための直前対策」を行わなければ、合格通知は手に入らない

    ひとつ、事例を紹介します。体育会系の青年で、4月の入塾当時は極…続きを読む

  6. 勉強法

    なぜ、問題集はバランスよく複数冊解くべきか

    問題集の昨今の傾向について解説しておきましょう。私自身、頼まれてこ…続きを読む

ピックアップ記事

無料資料請求
PAGE TOP