コラム

勉強を「視点」に分解して考えよう。

TMPS医学館数学科の新国(にっくに)です。今日は、復習や勉強法の「視点」について、書きたいと思います。先日、勉強は「バランス」こそが大事だ、という話をしたのですが、そこにつながる話です。

「視点」というのは何かというと、数学で言えば、公式等の知識がありますが、それは、①憶えなければなりません。そして、②理解しなければなりません。そして、問題を、③解けなければなりません。計算する、とも言えます。

「記憶」と「理解」と「計算」の3視点

「記憶」と「理解」と「計算」という3つの視点があると考えます。それらは本来は1つなのですが、3つに分解して考えます。夕飯のメニューで言えば、

「記憶」と「理解」と「計算」という3つの視点があると考えます。それらは本来は1つなのですが、3つに分解して考えます。夕飯のメニューで言えば、「夕飯」という1つのセットを「米」と「肉」と「野菜」に分けて見るような感じです。

毎日夕飯を食べるとします。1週間食べるとします。毎日夕飯を食べてはいますが、「夕飯食べてるよ」だけの情報や視点だと、その人が毎日ご飯を食べてはいるけど、野菜はちゃんと食べているのか?肉はどれくらいか?という視点が見えにくいのです。

「勉強」→「記憶」「理解」「計算」に分解。

勉強も同じで、「数学を勉強しています」というのも、「ちゃんと憶えた?」「理解した?」「計算は?」というように分解して調べると、数学の勉強はやっているつもりでも、「記憶」の視点で見てみると、ちゃんと憶えられてはいないなー、とか、「計算」は、、、よく間違える、とか、視点で分解して見てみることは大事なことです。

食事も、「ご飯ちゃんと食べてる?」だと、「はい。」でも、「野菜食べてる?」と聞くと、「いや、食べてないなー。」という気づきがあり、野菜をもっと食べた方がいいかな、という行動の変換につなげられます。

この話をまとめると、「数学の勉強をしましょう。」という表現で勉強を考えるのではなく、一段視点を高めて分解して、「数学の記憶」はどうなのか?「数学の理解」は?「数学の計算」は?という視点で普段の勉強を見直してみると、気づかない穴が見えてきますので、そういう「視点」を持ってみることをオススメします。

勉強だけではありませんが、物事というのは、「視点」の問題なのです。どういう「視点」で見るか、考えるか、で大きく変わるのです。食事、でも、風邪とか体調を考えて「ビタミン」。ダイエットを考えて 「炭水化物」 というような視点で見るのか?「美味しい/まずい」で見るのか?で全然話が変わってきます。

「視点」を加えることによって、さらに一歩進化させたりすることができるわけです。

数学の勉強に話を戻すと、私はそういう「視点」を活用して数学指導をしています。この生徒は、「記憶」の視点はどうなのか?「理解」はしているのか?というように、見ます。

数学の「記憶」の視点は特に盲点。

多くの場合は、「記憶」の視点が抜けます。なぜかというと、数学を英単語のように「記憶」しよう、という勉強をあまりやる人がいないから、です。数学の勉強、というと、問題を解けばいい、という人が多いわけです。けど、私はそれだと効率が悪い、と見ていますので、数学を記憶の視点で見ることを特に重視しています。

こういう「視点」で見ると、どう役立つのか、について少し深めると、これは人によるのですが、例えば

Aさん:数学を丸暗記でやってしまっている。それは、理解が不足するので、理解を特に重視した勉強を勧めます。

Bさん:数学を理解重視でやっている。理解重視でよさそうに見えるけど、実は、ちゃんと憶えてない、計算力がない、という部分を見ます。

Cさん:計算とか解いたりはしているけど、「なぜこうなるのか?」はわかってない(理解してない)、公式等を聞かれると答えられない(記憶していない)、という部分が弱いので、そこを強化します。

特に、勉強が進んでいくと、問題集全部解いたけど、次は何をやったらいいのか?というフェーズで迷ったりすることが出てきますが、「視点」を導入すると、同じ物事でも、違った目線で見たり考えたり出来るので、「視点」を導入する、ということを考えてみましょう。

「視点」は停滞を突破させる。

逆に言えば、ただなんとなく勉強している。とりあえず問題解いている。という勉強だと、それで出来る人はそれでもよいですが、どこかで行き詰まる可能性があるので、そこをどう突破するか、の話で、今日の話は活用できるかと思います。

医学部コーチング・メールマガジン No.1625 より、転載

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