勉強法

焦りは禁物! 直前1カ月の最初の4日間の過ごし方

現役高校生、浪人生、どちらも同じですが、試験の1カ月前になったら赤本などをやっている場合ではありません。
これから新しい問題集に挑んだり、難解な問題に手を出したりするなどあり得ないことです。

まずは1カ月の最初の4日間を使って、徹底的に準備をします。
準備をしつつ、自分の意識を高め、エネルギーを充電し、規則正しい生活を始めて、やる気を出す。
言ってみれば助走の期間です。

受験生にもさまざまなタイプの人がいますが、あなたがどんなタイプであっても、いかなるレベルであっても、男であっても、女であっても同じです。
やるべきことは基本・中級の問題の正答率を95%にすることだけです。

新しい問題集ではなく、これまでに勉強した教科書、問題集、学校のテスト、模試、ノートを全科目にわたって目の前に集めます。
それが最初の一歩です。

そして、今まで間違えたものなどをよく吟味して、科目ごとに整理をします。

目的は、今まで勉強してきて○がついているものは、さらに確実にしていく。
×のものは本番で出題されても必ず得点できるようにすることです。

教科ごとにまとめることによって、克服すべき目標をはっきりさせるという意味もあります。

教科ごとに材料を揃えたら、ざっと見て、たとえば字が汚すぎて見るに堪えない、読めないようなものは捨てます。
しかし、多少汚いくらいならば、大事だと思われるものは当然残します。

きっと、こうしている最中に、あなたは今までになく焦り出すことでしょう。
しかし、ここで焦ってはいけません。
しっかりと落ち着いて4日間を使います。
焦らず、焦らず!

とはいえ、ここでも完璧主義はご法度です。
キレイにまとめ直そうとか、大きさが違うから拡大・縮小コピーをして揃えてから綴じようなどとしてはいけません。

そうした完璧主義が、あなたの学力の向上をこれまで阻害してきたのです。
大きさが違おうが、破れていようが、そんなことはどうでもいいのです。
全部集めたら、大きなターンクリップを買ってきてバインドします。

そうすれば、1教科当たりターンクリップが多分、4つ~5つの束にはなるでしょう。

そうした束が全教科分揃うことになります。
教科ごとにターンクリップの色分けをしておいたほうが作業しやすいと思います。

問題集や教科書に関しては、必要な部分をコピーします。
そのほうが後で効率的です。

読みやすいし、メモもしやすくなります。

時間がかかります。そのための4日間なのです。

もちろん、束にするときはメチャクチャな順番では困ります。
決して神経質になり過ぎずに、項目ごとにざっと並べます。
入試問題集は総合問題も多いので、そんなにきっちりとやる必要はありません。

さあ、次からが大変です。
気合を入れてください。

まず、問題集のうち、これまでわからなくてチェックしたところを見て、答えが書いてあったら、別の紙に答えを写します。
ひとつ残らず移します。
ここが大切!
面倒ならば、コピーをしてもいいでしょう。
そして、オリジナルのほうに書かれている答えは修正テープで見えないように隠します。

これには膨大な時間がかかるでしょう。
だから4日間なのです。
1日1教科くらいのつもりでやればいいでしょう。
ただし、朝から夜遅くまでかかると思ったほうがいいと思います。

それができたら、その重みを噛みしめます。
そこには、これからやるべき道程がすべて、形のある状態で眼の前に存在することになります。
それを全部、1カ月で頭の中に入れるのです。
自分にこう言い聞かせてください。
「これを全部覚えれば、合格する!」。
そう、言い聞かせてください。

無理をして、過去問や難問を解いて満足しているヤツの度肝を抜きましょう。
過去問や難問にしがみついているヤツほど、落ちているという事実を思い出しましょう。

そこで悩んだら、これ以外はやらないということに疑いをもったら、その時点であなたの負けだと思ってください。

浮気をしてはいけません。
他人のさも受験に詳しいかのような言動に惑わされてもいけません。
もう、あなたが達成すべき目標は決定したのです。

そこを攻め落とせば、自分は必ず合格すると肝に銘じてほしいのです。

もう一度言います。
基本・中級の問題の正答率7~8割で満足して、それで難問を解いているヤツほど、落ちます。
これを忘れずに君は基本・中級の問題を10割覚えるつもりでやってほしいのです。
そうすれば、君は必ず勝つ。
さあ、あとはこの本に書いてあるような学習プランを自分でつくって、すぐに実行!

もう余計なことは考えない。とにかく実行です。

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