「受験生タイプ別 精神状態&直前対策チェックテスト」の点数が36~56点の方に向けたコラムです。
君はこれまで親に甘やかされて育ったから、自分がつらくなることをやりたくないと思っています。
とにかく、面倒くさいこと、つらいことはやる気がしない。
無理してやっても続かない。
面倒なことはだいたい親が君より先にやってきたから、これまで自分で何もやる必要がなかったのでしょう。
ある意味、君は被害者です。
親が立ち上がろうとする君の努力をことごとく無視して、君のやるべきことにすべて手を出してしまったのでしょう。
だからいつの間にか、君は自分の手足をもがれてしまったのです。
朝昼晩の食事も出てくるし、洗濯も掃除もすべて親がやってくれる。
これでは自分のやる気が起こるはずもありません。
君が無気力になってしまった原因は、君自身でなく、君が育った環境をつくってきたご両親にもあるのです。
そんなご両親は、「他のことはいいから、とにかく勉強だけはやれ」と言いませんか?
しかし人間の気力というものは、そんなに都合よくはできていません。
現在、君がこんな状態だとすれば、それはあまりに情けない人生でしょう?
今が決断の時です。
そのまま一生、親の庇護下で言いなりになって生きていくのか。
それともここで一念発起、頑張って、親の縛りから逃れて、その後の自分の人生をイキイキと生きていくのか。
それを今、決めなくてはダメです。
そして行動してください。
これはもう、受験以前の問題です。
もっとも、その中間の選択というのもあります。
ここはもうしばらく、親の力を利用して頑張る。
それで希望の医学部に受かってから「ありがとう」と心の中で一言言って、そして親から独立するという方法です。
あえて、はっきりと言いましょう。
このタイプの人は、強い指導者、尊敬できる人間が現れて面倒を見てくれないことには、医学部どころか他の学部にも入ることは難しいでしょう。
あと1カ月頑張って、もしダメだったら、ぜひそういった指導者を探してください。
私で力になれることがあれば、いつでも連絡をください。
そして、このタイプの人の悪い特徴を、もうひとつ述べておきます。
それは親に毒されているから、妙なプライドをもっているということです。
自分では気づかないと思いますが、多分好きでもない親の目線になってモノを、あるいは人を見ているのです。
見下していると言ってもいいでしょう。
それでつい偉そうなことを言って反感を買ってしまう。
それは、自分ではない、親の目線なのです。
偉そうに語りながら、浪人を繰り返している人間を私はこれまで何人も見てきました。
驚くなかれ、12年も浪人をしている生徒も、過去の医学部希望者の中にはいたのです。
そうなってしまうと、もう誰が何を言っても聞く耳は持たないのです。
ちなみに12年目の浪人生ですが、ご両親が大金持ちなのです。
病院をいくつも経営しています。
私の予備校への払いは、年間1500万円までならばいいというお許しも出ていたのです。
驚くでしょう?
もちろん、生活費は別です。
そうなってしまうともう、働く必要も勉強する必要もないわけだから、誰が何を言っても聞かない。
それで勉強もしないで、プラプラとニートのような暮らしをしているのです。
それで果たして幸せでしょうか?
充実した人生と言えるでしょうか?
絶対に違う。
そうは思わないですか?
それは幸せなどではない。
事実、本人は常にイライラしています。
だから、彼に会うと私は、「屁理屈ばかりこねていないで、早く自分の足で歩け!」といつも叫びましたが、結局、うるさい先生のいない予備校へと移ってしまいました。
そのようにはならないでほしいのです。
尊敬する先生に巡り合うためにも、本来あるべきイキイキとして楽しい生活をするためにも、自分の足で歩かなければ何も見つからないということに、早く気がついてほしいのです。