コラムをご覧の皆様、TMPS医学館 代表の長澤潔志です。
これから私の方でも定期的にこちらを更新して参ります。
来年の医学部入試で合格を目指している受験生は、いよいよ9月に入り入試本番まで4ヵ月となりました。
皆様はどんな話に興味があるのか考えたのですが、やはり自分の専門分野で話そうと思い、筆を執りました。
さてさて私は、今やテレビでコロナの写真や専門家会議で有名になった国立感染症研究所(当時は国立予防衛生研究所)で、病原菌の研究をしていました。
また派遣で横浜国立大学の中にある国立環境科学センターでダニの研究など、色々な仕事に従事していました。その中から順を追ってお話していこうと思います。
最初国立感染研に入ったときは、毎日顕微鏡と睨めっこ、1日8時間は顕微鏡を覗いていました。
何を見ていたかというと、細菌(悪玉菌と善玉菌)・バクテリアの観察です。特に腸内細菌研究や食品中における腐敗菌などです。
腸内細菌とは、その字のごとく腸内(主に大腸)に住み着くバクテリアです。その実験はもっと分かりやすくいうと、ネズミ(実験用動物)の糞を取り出し、どんなバクテリアが住み着いているか調べることです。
つまり、その延長線上には、人間の腸内細菌が人間(これよりヒトと言います)の健康にどのように影響を及ぼすかということです。
また食品中における腐敗菌については、食中毒や発がん物質との関係など多岐にわたる研究がその最低目的になっている訳です。
皆さんは病気はどうしておきるか分かりますか?
恐らくこのように答えるでしょう。
「病原菌が体に入ると病気になる」ですヨネ!
実は違います。
この先は次回に話しましょう。